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それ、本当は恐い癖なんです

2020年3月3日(火)

皆さん、テレビなどのメディアで

TCHという言葉を耳にしたことはないですか?

 

TCH (Tooth Contacting Habit)

トゥース(歯)コンタクティング(接触)ハビット(癖)

 

とは、

安静時

つまり、

何もしていない時に、

無意識のうちに、

上の歯と下の歯を接触させてしまう癖のことです。

 

「食いしばり」や

「噛みしめ」のような

力強いものではなく、

ただ単に「接触」

させてしまっている癖のことです。

 

実は、食事をするとき以外は

歯は接触させてはいけないのです。

歯と歯を接触させている時間が長いと

歯や、歯を支える周りの組織、

口や首の周りの筋肉、

顎の関節に

かなりのストレスがかかってしまいます。

 

ところが、

実際には、かなり多くの人が

唇を閉じている時に

無意識に歯も接触させてしまっています。

当然、無意識なので皆さん自覚はありません。

無意識に猫背になってしまうようなものです。

 

当院を受診された患者さんの

お口の中を拝見して、

TCHが疑われた場合には必ず

このお話をさせていただきます。

お話をしていると、

TCHしている方の多くが

接触させるのが正しいと思われているようです。

そのくらい皆さん無意識のうちに

自然と癖になってしまっているようです。

 

・詰め物や被せ物がよく取れる

・歯が時々痛むが、しばらくすると治る

・冷たいものがしみる

・顎が重だるい・痛い

 

これらの中に、

思い当たる症状はありませんか?

もし2つ以上当てはまるなら、

TCHの可能性を疑ったほうがいいでしょう。

 

では、

TCHは何故いけないのでしょうか?

実は、

このTCHが与える悪影響は

少なくありません。

 

大切な歯が欠けたり、

歯の根っこが割れたり、

歯を支える大切な骨が吸収してしまったり。

この他にも、

歯がしみる知覚過敏、歯の痛み、

詰め物や被せ物が頻繁に取れるなどが挙げられます。

このように、当然、歯や歯の周りに対する影響も大きいですが、

顎や首の周囲の筋肉が常時緊張することで

頭痛・肩こりの原因にもなるとされています。

ひどい頭痛や肩こりに悩まされている方は、

このTCHが原因になっているかもしれません。

 

単に接触させていているだけで、

本当にそんなに力がかかるの?

と思われるかもしれません。

ところが、

無意識のうちに歯に加わっている力は

想像以上に大きいという研究結果が報告されています。

そのひとつによると、

奥歯にはその人の体重の約3倍の力がかかる

と、されています。

 

常にそのような大きな力は加わっていないとしても、

接触させているだけでも、

相当なストレスになっていることは間違いないでしょう。

 

ですから、

歯や歯の治療の寿命にもよくないTCH、

できるだけやめていただきたいと考えています。

 

さて、

気になるTCHの治療法ですが

残念ながら今のところ、

TCHそのものをやめさせる治療法は

見つかっておりません。

あくまで癖なので、

ご自身で意識してやめるように

取り組んでもらうしかないのです。

ですから、

当院では認知行動療法と言って、

癖をやめる手助けになるような指導に取り組んでいます。

また、就寝時にも食いしばっている方には

マウスピースを装着してもらうなどの治療にも

積極的に取り組んでいます。

 

もしこのブログを読んで、気になられた方は、

一度ご相談に、ご来院していただければと思います。